大学在学中に受けた管制官採用試験の一次試験は無事に通りましたが、二次試験は不合格でした。二次試験不合格の原因について嫌でも考えざるを得ませんでしたが、それより卒業後の進路について何か答えを出さないと卒業研究すら手が付かない心理状況だったので、来年以降どうしたらいいんだろうという思いばかりがいつも頭によぎり、大学やアルバイトで遅くなった帰りの電車内から窓の外を眺めては暗闇に映る顔を見つめて自問自答を […]…
7月 2016
航空管制官は声で喋ることだけが仕事かのように伝えてきましたが、ストリップ(英語で正式に言うとフライトプログレスストリップ)に記録を残すということは無線通信と同じくらい重要です。ストリップ、と言っても変な意味ではありませんので、wikipediaでストリップの意味を見て一般の認知度を確かめてみました。 ストリップ strip ・音に合わせて服を脱ぐ様(strip)、またはその様態を鑑賞 […]…
航空無線で使用が義務付けられているアルファベット通話表は国際民間航空条約(シカゴ条約)に基づくものですが、そもそもは無線電話で通話する際にアルファベットの綴りを発音によらずとも誤解なく確実に伝えること、を目的としてアルファベット通話表は考案され、各業界で使用しやすい単語に派生しながらスタンダード化されて今の形となりました。 通話する管制官を識別するお好みイニシャル 航空保安大学校に […]…
昨日は天候不良で管制塔から滑走路が見えなくても、航空無線さえ使わせてくれれば口と耳だけで安全を守れるというお話をしました。天気が悪いとはいえ、空港に到着するため滑走路へ向かって直線降下する航空機が対象なので、航空管制官が状況を誤って判断ミスをしても、到着しようとするパイロットが危険を感じたら着陸やり直しをすれば済む話です。 管制官の判断ミスでゴーアラウンド、という重大なことを軽々しく […]…
地上から高層ビルを見上げてもどんよりと濃い雲がかっていて、上の方が一部隠れて見えないような天気の日ってありますよね。歩行者や車くらいの目線なら先まで見渡せますが、雲に隠れたビルの中から視界はどうなっているか想像したことはあまりないと思います。 そういう天気の日に勇気を出して東京スカイツリーの展望台とか行ってみればスグに実感できると思いますが、トップ画像のように雲が低くて管制塔の上部が隠れてしまうと […]…
航空管制官を取り上げる作品の多くは仕事の内容にフォーカスしており、大体のテレビや映画はその活躍を描くものとなっています。空港と飛行機というダイナミックな映像と管制塔やレーダー室の雰囲気を織り交ぜて緊張感を演出し、最終的には無事に終わってハッピーエンドという展開が通常です。 ところが今日紹介する作品”Breaking bad(ブレイキングバッド)”はコンセプトがまるで違います […]…
大学4年生で初めて挑んだ受験のことはよく覚えていません。今の学力では全問をゆっくり解く時間がないことは分かっていたため、試験時間内に効率良く正答率が高い(と、自分では思う。)ものを選んで解いて取れるだけスコアを取る、という作戦を続けていたせいで、半日近い航空管制官採用試験の一次試験のことは自己採点用に残したメモからしか思い出せない状態です。 試験を受けた当時はインターネット上に、航空 […]…
ホームページを一部リニューアルしました。パソコンの方はページ上部に、スマートフォンの方は左上部メニューアイコンの中に”みんなの掲示板”というリンクを設置しましたので、ぜひ一度ご覧下さい。 管制卓は航空管制官が働くデスク 周波数を通して対空通信をするのが航空管制官です。一般のオフィスにあるそれとは違い管制卓と呼ばれる管制官のデスクには、様々な機器とスイッチ類がた […]…
どこの業界、会社単位でも自然発生的に略称や独自の言葉というものは生まれるものである。言葉は時代とともに変化していき、環境とともに意味すら変わってくる。航空管制官となると英語ばかりに話題がいきがちだが、あえて日本語に焦点を当ててみた。 航空管制官しか伝わらない動詞の活用13選 転がる 滑走路上の航空機が離陸を開始すること。英語でTake-off rolling(テイクオフ; 離陸)と言うので、ローリ […]…
高校生、大学生、公務員転職狙いの社会人まで、航空管制官になりたい人にオススメのホームページを紹介します。英語で全て書かれているので、採用試験の勉強中なら英語リーディング力と飛行機の知識を一緒に習得できます。 イギリス航空管制公社NATS(National Air Traffic Services)は2002年に設立されました。英国全体の安全な飛行を監督する航空交通業務の提供機関で、それまではCAA […]…
大学生時代に塾の講師をやっていた頃のことを思い出しています。大学生がするアルバイトの中では給料が高い仕事の代表格ですが、その儲けの真髄は夏期講習と冬期講習にあります。20日くらい働けば社会人並みの給料が貰える美味しい職業なのですが、大学生アルバイトが講師という大役を担うには荷が重すぎて、気がつけば大学はそっちのけで塾の講師にハマりそのまま社員として採用されるケースも少なくありません。 授業というの […]…
航空無線解説は3日目を迎えました。 「今日のシーンが一番盛り上がります。」 着陸やり直しの状況でこんな発言をすると航空業界から不信を買いそうですが、遠く離れたニューヨークの国際空港で起きたニュースにもならないような話ですので、今回のゴーアラウンドの件は野次馬の一人に成り代わって赤裸々に説明します。 ニューヨークJFケネディー空港近くの公園で、航空管制官とパイロットの無線を聞きながらお気に入りの一眼 […]…
昨日の航空無線解説の続きです。 今日のリスニングは解説なしで聞いても理解できるパートですので、わざわざ聞きなおす必要もないくらいです。今、電車の中やカフェで暇つぶしがてら読んでいる方は、くれぐれも航空管制官とパイロットの音声のお取り扱いにはご注意ください。僕はエアバンドと呼ばれる携帯電話3台分くらいの厚みがある航空無線を傍受する受信機を持って公園を散策していたこともありますが、エアバンドから音声が […]…
航空管制官の指示の内容をこのリスニング教材を使って、しばらくの間解説して行きたいと思います。 航空管制官を知るならまず通信を聞いてみるのが手っ取り早いです。こちらの音声はLiveATCという世界の空港の管制官とパイロットの無線通信が聞けるサイトの中から奇跡的に発見した、とても聞きやすくスタンダードな英語でやりとりをするニューヨーク国際空港(=ケネディタワー)の航空管制官とデルタ航空165便(= デ […]…