日航機ニアミス事故における、958便への水平方向の管制指示に関する質問

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このトピックには3件の返信が含まれ、2人の参加者がいます。2 週間、 1 日前 てっちりん さんが最後の更新を行いました。

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  • #23158 返信

    ルーン

    初めまして。
    現在、2001年の日航機駿河湾上空ニアミス事故に関する判例の検討を行なっているのですが、判例や判例評釈、事故調査報告書等を読み解く中でこちらのサイトを発見しまして、私自身は管制や操縦に関する専門知識は皆無でして、そのためにどうしてもわからない疑問点が生じたため、突然で図々しいことは承知ではありますが、何卒お知恵をお借りしたく質問させていただきました。

    疑問点は、両機の最接近までの一連の管制における水平方向の管制指示と、その結果に関してです。
    事故調査報告書によると、最接近の33秒前〜30秒前にかけて管制官から958便に対して間隔設定のため130°の方向へ針路変更(当時、同機の機首方位は095°)するよう指示がありましたが、これに対する958便からの応答はなかった旨の記載がされています。
    またその後、最接近の22秒前〜19秒前にかけて管制官から958便に対して間隔設定のため140°の方向へ針路変更するよう指示がありましたが、これに対する958便からの応答はなかった旨の記載がされています。
    これに関して、まずは958便がこれら2つの指示に対して応答がなかった原因が検証されており、結果、958便操縦室におけるTCASのRA音声と重なったことやそれに機長らの意識が向いていたことやその他複数の要因によって958便に対する進路変更の管制指示を聞き取ることができなかったと結論づけられています。
    次に、この進路変更の管制指示が仮に確かに958便に対して伝達がなされ、進路変更の操縦がなされた際の水平方向における両機の回避可能性について検証がされており、結果、後者の140°への進路変更指示は時間的問題により両機の間隔確保に十分な効果はないものの、前者の130°の進路変更指示の場合は907便の飛行経路の前方を958便が横切る時の相対距離は1.01nmであると結論づけられました。

    ここからがお聞きしたいことの具体的内容ですが、
    ①ニアミス解消において垂直方向と水平方向のどちらの管制間隔が通常優先されるのか。
    ②前提として本件当時のFL290を超える高度の空域においては水平方向の確保されるべき管制間隔は5nmとされていたとのことですが、1.01nmという相対距離での横切りは、管制官や操縦士の感覚からして「非常に危険な間隔」であると言えるのでしょうか?特に、本件においては最終的に907便の機長が衝突回避のために最終的に急降下を行い、それによってけが人は生じたものの、958便と20~60mの高度差をもって下を通過し、衝突を免れました。1.01nmの相対距離においても、同じように衝突回避のための急降下の措置がとられる可能性は高かったのでしょうか。
    以上2点をお聞きしたく思います。

    素人の付け焼き刃の知識ですので、錯誤のある部分もあるかと思いますが、その場合はそちらについてもご指摘いただければ幸いです。
    恐れ入りますが、どうぞよろしくお願いいたします。

    #23238 返信

    てっちりん
    キーマスター

    遅くなりました。以下、回答します。
    >①ニアミス解消において垂直方向と水平方向のどちらの管制間隔が通常優先されるのか。
    両者に優先とかはありません。管制間隔を切ってさらに接近しているなら、その状況からより解消しやすい方法を選ぶということだけです。
    >②前提として本件当時のFL290を超える高度の空域においては水平方向の確保されるべき管制間隔は5nmとされていたとのことですが、1.01nmという相対距離での横切りは、管制官や操縦士の感覚からして「非常に危険な間隔」であると言えるのでしょうか?特に、本件においては最終的に907便の機長が衝突回避のために最終的に急降下を行い、それによってけが人は生じたものの、958便と20~60mの高度差をもって下を通過し、衝突を免れました。1.01nmの相対距離においても、同じように衝突回避のための急降下の措置がとられる可能性は高かったのでしょうか。
    危険と感じる間隔は、個人差が大きいと思います。高速道路を走っていて前方の車との車間距離をどれくらい取るか個人差があるのと同じです。そのため、可能性についてもそうであるかもしれないし、そうでないかもしれないというふうにしかお答えできません。

    #23279 返信

    ルーン

    ご多用のところご回答いただきありがとうございました。
    結果として現実化してしまっている以上、「これがなかったらこうだった」はまだしも、「これがこうなっていたらこうだった」を論じるのは、特に航空管制や航空機操縦というテクニカルな場面においては非常に難しいというところでしょうか。
    プロの方からしてもなんとも言えない、という情報はそれで、前出の水平方向への管制指示の重要性を検討するに当たってとても参考になる情報であるかと思います。
    ブログの記事も拝読させていただきましたが、私の知らない世界のお話であるだけに、とても興味深いお話ばかりでついつい時間を忘れて読み入ってしまいました。
    これからもぜひ興味深い記事を拝読させていただければと思います。
    この度は突然の質問にもかかわらず貴重なお時間を割いてご回答いただき、本当にありがとうございました。
    重ねて感謝御礼申し上げます。

    #23284 返信

    てっちりん
    キーマスター

    「これがこうなっていたらこうだった」について言うなら、TCASが発出されたらそれに従うことがきちんとルール化されていれば起こらなかった、これしかありません。事実、ルール化されて以降、類似の事件は一切起きていません。
    あとは、管制官自身が、あれは言い間違いではなくて考えてそのように言うのが正しいと思って言っただけ、と証言していれば過失も問えなかったはずです。
    テクニカルな議論をしても同じプロでも見解が異なるので統一的な論証は得られないでしょう。
    罪を憎んで人を憎まず、多くの人はこの言葉の意味は知っていても実践できません。
    これからもマイペースで更新しますので、よろしくおねがいします。

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