上海・虹橋国際空港で中国東方航空MU5643とMU5106が滑走路の誤進入による重大インシデント 日付: 2016年10月11日 場所: 上海虹橋国際空港(SHA / ZSSS) 発生時間: 12:05(現地時刻) 航空機の種類: エアバス A320-200、A330-300 航空会社: 中国東方航空(両機) 死傷者数: 0人 飛行機の損傷: なし 中国東方航空のフライトMU5643便(エアバスA […]…
管制塔
羽田空港の管制塔は113メートルあり、管制塔としては世界第3位の高さです。4本の滑走路を見渡すにはそれ相応の高さが必要です。でも、世界には機能性よりも芸術性、と言わんばかりに本来の管制塔としての役割よりも、タワーの造形美自体にデザイナーが力入れすぎな管制塔がたくさんあります。 管制塔という名の管制官専用展望台をご覧ください。 Stockholm – Arlanda airport(スウ […]…
航空管制官はシフト勤務です。日が昇る前から仕事の準備を始める日もあれば、電車の一般的なラッシュと逆方向で空港に向かう日もあります。管制官になったばかりの頃は、休息や睡眠の取り方が分からず戸惑いました。周期的に休みが決められているので先の予定が立てやすいことは良いですが、ゴールデンウィークや盆、正月をゆっくり過ごせないのと引き換えです。 不規則な勤務時間の仕事を経験していると、毎朝同じ時間に目覚まし […]…
みんなの航空電子掲示板が軽い不具合(マイナートラブル)に見舞われていますので、通常の投稿で質問にお答えします。改修(トラブルシューティング)が終わったら再度報告いたします。指向指示灯(ライトガン)を初めて聞いた方は先に最終試験で初めて使うライトガンをお読みください。 あ、逆にこれを読んでからそっちを見た方が臨場感を味わえて良いかもしれません。 ・ ご質問の内容 こんにちは! ライトガンについて管制 […]…
花火と飛行機、空港のコラボレーション写真を貼っていきます。羽田空港の管制塔では、夏は毎晩のように花火大会を見られるそうです。羽田空港に限らず地方の空港でも、打ち上げポイントが空港の近場なら、人混みに紛れることなく迫力ある花火を楽しむことができます。 出典: https://www.flickr.com/ 指示する飛行機がいるのでじっくり鑑賞とはいきませんが、花火が上がった瞬間をチラッと見るだけでも […]…
成田空港で発生したエンジントラブルのニュースを取り上げたものではありませんが、一般のメディアでは詳しく説明できない点も含めて、離陸中に不具合が発生して出発を中断した場合に滑走路ではどのような対応が取られるのか説明します。滑走路を閉鎖してから再開するまでの間、航空管制官はパイロット以外にも滑走路点検車、影響の大きさにもよりますが消防車にトーイング、急停止でタイヤがパンクしたり衝撃で機体部品が散乱した […]…
航空管制官の夏の風物詩といえば積乱雲です。梅雨の長雨も厄介な日がありますが、瞬間的な爆発力は積乱雲が持たらす雷雨に遠く及びません。外で雷がゴロゴロ鳴っているとき、空港の交通状況はどうなっているのか知らない方も多いでしょう。 説明を始める前に航空管制官の変な日本語表現に新たな言葉を追加しておきます。 押す 飛行機の出発準備完了後、ボーディングブリッジが外れてプッシュバックを開始すること。” […]…
地上から高層ビルを見上げてもどんよりと濃い雲がかっていて、上の方が一部隠れて見えないような天気の日ってありますよね。歩行者や車くらいの目線なら先まで見渡せますが、雲に隠れたビルの中から視界はどうなっているか想像したことはあまりないと思います。 そういう天気の日に勇気を出して東京スカイツリーの展望台とか行ってみればスグに実感できると思いますが、トップ画像のように雲が低くて管制塔の上部が隠れてしまうと […]…
今日は航空管制官として一人で指示をして良い資格を得るための試験の日のことをお話しします。 航空管制官は航空保安大というところで最初に航空の基礎とも言える知識を学習します。在学中は実際に航行中のパイロットと通信をすることはありません。航空保安大では様々なシミュレーターを使って管制官の卵たちが管制官役とパイロット役に分かれて実習を行い、それを監督する航空保安大の先生(教官)であり航空管制官としての実績 […]…
ヘッドオンが何か分からない方もいると思いますので、少し説明します。 飛行機が通る全ての誘導路は一方通行に近い交互通行です。誘導路上で対面になってしまうと、曲がれる交差点がもうなければアウトです。飛行機は地上でバックするような設計にはなっていません。 この事態が発生してしまったら飛行機を牽引するトーイング車両を呼んで、対面のどちらか一方を曲がれる交差点まで引っ張って対面状態を解消しない限り、その道路 […]…
航空管制官は自分が良い仕事をしても、直接相手からその感謝を受けることはありません。 パイロットとの通信は一期一会ですし安全であることが当たり前の仕事なので、脳の回転が早くて処理能力が高い管制官だからといって、安全を損なう出来事を一つでもしてしまえばその過去の評価は一瞬で崩れ去るほどの打撃を自分自信で感じざるを得ない、そんな仕事です。 そんな航空管制官ですが、仕事をしていて良かったと思 […]…