管制塔

ライトガン – 指向指示灯の意味

ライトガン写真

みんなの航空電子掲示板が軽い不具合(マイナートラブル)に見舞われていますので、通常の投稿で質問にお答えします。改修(トラブルシューティング)が終わったら再度報告いたします。指向指示灯(ライトガン)を初めて聞いた方は先に最終試験で初めて使うライトガンをお読みください。

あ、逆にこれを読んでからそっちを見た方が臨場感を味わえて良いかもしれません。


・ ご質問の内容

こんにちは!
ライトガンについて管制官の方にお聞きしたいです!

AIM-Jまたは管制方式基準に掲載されている文言と自分の考えが正しいか教えて頂けますでしょうか。
・航空機が地上にある場合
緑の不動光:離陸支障なし → 滑走路上または滑走路手前で待機している航空機の離陸
緑の閃光:地上走行支障なし → タキシングして滑走路に向かってよい
赤の不動光:停止せよ → タキシング中はその場で停止、離陸の為の滑走を始めている場合は離陸を中止して停止
赤の閃光:滑走路の外へ出よ → 単純に滑走路から出るだけであって、タキシングしてスポットなどへ戻ってはいけない
白の閃光:飛行場の出発点へ帰れ → スポットと言う事でしょうか?
緑と赤の交互閃光:注意せよ → どのようなシチュエーションで使用されるのでしょうか?

・航空機が飛行している場合
緑の不動光:着陸支障なし → 滑走路へ着陸後、滑走路から出るまでの指示
赤の閃光:着陸してはならない → 滑走路への進入を開始している航空機にゴーアラウンドの指示
緑の閃光:飛行場へ戻れ → 離陸後に何らかの理由で戻ってほしい
白の閃光:この飛行場に着陸し、エプロンに進め → 進入を開始し、緑の不動光で着陸後、そのままスポットにタキシングして良い
緑と赤の交互閃光:注意せよ → 地上同様どのようなシチュエーションで使用されるのでしょうか?

長くなってしまいましたが、アドバイスを頂けませんでしょうか。
色々調べたのですが、ざっくりとしか記載がなく明確に「このような時はこう」と言うイメージが思い浮かばず。

よろしくお願い致します。


・ ちょっと説明+回答

こんにちは。ライトガンの意味についてはその通りのご理解で問題ありません。指向指示灯は無線通信途絶の代替方式として思われがちですが、管制官にとって実際は無線が途絶するまえに指示した内容を補足する程度のものです。

パイロットから応答がないなら、まずは世界共通の緊急用周波数121.5で通信可能か試すほうが実践的です。地上管制席の管制卓では121.5で送信することができない場合が多いので、地上走行中の航空機がそういう事態になった場合は、タワーの管制官に緊急周波数(ガード)で航空機を探してもらいます。それでも応答がない場合に出てくる選択肢の一つがライトガンです。

パイロットが管制塔を注視する前提なら役に立ちますが、空港場面走行時の見張り義務(航空法71条の2)やNORDOの対応で忙しいでしょうから、パイロットが管制塔をチェックしてライトガンの照射を確認するというよりは、コックピットに光を照射し続けて管制官が管制塔からライトガンで指示していることに気がつかせるもの、として捉えています。

以下、ご質問にお答えします。

・航空機が地上にある

白の閃光:飛行場の出発点へ帰れ → スポットと言う事でしょうか?
» 地上走行のためにエンジンを始動した最初の場所なので、通常ならスポットに戻るということです。

緑と赤の交互閃光:注意せよ → どのようなシチュエーションで使用されるのでしょうか?
» 関連する(止まらずに走行したら他機と衝突する)航空機がいるのに交通情報が出せないなら、赤と緑の光をコックピットに当て続けると思います。ともかく、当該機に何かがあることを気がついてほしいので。できれば赤と緑を使わないでもいいように、通信可能な関連する他機の方に停止指示を出したいところですが、余裕がなければ赤と緑をバシャバシャとコックピットに照射してパイロットが自主的に外を見て注意するよう促す、ということも想定できます。

・航空機が飛行している場合

緑の閃光:飛行場へ戻れ → 離陸後に何らかの理由で戻ってほしい
» これについては出発機がコンタクトディパーチャーと同時かそれくらいにNORDO(=No Radio)となった場合を想定しているのかと思います。パイロットが離陸後にNORDOに気がついて出発空港に戻る状況でないと説明が通りません。到着空港の管制塔から緑色の閃光が出されても、白の閃光と間違えているだけで出発空港に帰れという意味ではない、と考えていいかと思います。

白の閃光:この飛行場に着陸し、エプロンに進め → 進入を開始し、緑の不動光で着陸後、そのままスポットにタキシングして良い
» 出発空港からのライトガンなら離陸後に緑の閃光で空港に戻って着陸し、白の閃光でスポットに帰ります。到着空港のライトガンなら白の閃光で着陸し、緑の閃光でスポットに向かいます。航空機は出発空港から目的空港のスポットまでを本来の運航としているので、到着空港の管制官側からすればスポットまで走行支障なし、ということです。

緑と赤の交互閃光:注意せよ → 地上同様どのようなシチュエーションで使用されるのでしょうか?
» 説明は地上のときと同様ですので一つ例を出します。ライトガンで着陸に向けた飛行を指示された航空機が空中待機中のヘリコプターの近くを通過するとき、とかですかね。正直、そこまでの状況になったことはありません。

((参考)) ※スマートフォンでご覧の方は画面を横にしてください。

7 可視信号

(1) 無線電話通信が設定できない場合の指向信号灯は、次のように使用するものとする。

【適 用】

種類と意味

航空機が地上にある場合

Aircraft on the ground

航空機が飛行している場合

Aircraft in flight

緑色の不動光

STEADY GREEN

離陸支障なし

Cleared for take-off

着陸支障なし

Cleared to land

緑色の閃光

FLASHING GREEN

地上走行支障なし

Cleared to taxi

飛行場に帰り着陸せよ

Return for landing*

赤色の不動光

STEADY RED

停止(又は待機)せよ

Stop

進路を他機に譲り
場周経路を飛行せよ
Give way to other aircraft and continue circling

赤色の閃光

FLASHING RED

滑走路の外へ出よ

Taxi clear of landing area in use

着陸してはならない

Airport unsafe, do not land

白色の閃光

FLASHING WHITE

飛行場の出発点に帰れ

Return to starting point on airport

この飛行場に着陸し、
エプロンに進め*

Land at this airport and proceed to apron

緑色及び赤色の交互閃光

ALTERNATING RED AND GREEN

注意せよ

Exercise extreme caution

注意せよ

Exercise extreme caution

種類と意味

走行地域における車両又は人

Vehicles, personnel on the maneuvering area

緑色の不動光

STEADY GREEN

横断(又は進行)支障なし

Cleared to cross, proceed

緑色の閃光

FLASHING GREEN

赤色の不動光

STEADY RED

停止(又は待機)せよ

Stop

赤色の閃光

FLASHING RED

滑走路又は誘導路の外 へ出よ
Clear the taxiway / runway

白色の閃光

FLASHING WHITE

飛行場の出発点に帰れ

Return to starting point on airport

緑色及び赤色の交互閃光

ALTERNATING RED AND GREEN

注意せよ

Exercise extreme caution

注1 この表において、「不動光」とは5秒間以上点滅しない灯光をいい、「閃光」とは約 1秒間の間隔で点滅する灯光をいい、「交互閃光」とは色彩の異なる光線を交互に発す る灯光をいう。

注2 *の閃光は、着陸許可又は地上走行に関する指示を意味しない。

引用: 管制業務処理規定

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