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エアラインに遅延の理由を聞かないで

雨の日の飛行機

こんにちは。

今日は航空管制の話というよりも人間の本質に関わる深刻な問題がテーマです。

ニュースやインターネットの記事で飛行機に乗る旅客のマナーが良い国と悪い国を比較しているのを見ると、なんか日本がとてもマナーが良いように思えてきますが僕は全然そう思いません。

 

ある日の関西空港ターミナル内で偶然見かけただけですが、今でも強烈に残っている光景があるので反感を買う覚悟であえて書きます。これは、とあるエアライン航空会社のチェックインや搭乗時の案内等をするグランドスタッフさんに起きた完全ハラスメントのお話です。

 

今風に言うと「客ハラ」

完全造語ですが客ハラとは、自分はお金を払っている側だからといってグイグイくるタイプの得意技を意味しています。この手のタイプは相手の立場の上下を見て態度を変えますので、いかにもまだ経験も浅く若い女性に向かっては強気に社長連れてこい!みたいなことを言い出す傾向にあります。

社長は相手できないのでマネージャーあたりが来て丁寧に説明すると、すっきりして勝ち誇った気持ちになって落ち着く種の迷惑な動物です。

 

僕も飲食店のアルバイトを長いことやっていたので、こういうタイプにはだいぶ悩みました。

ある日、このスープのこの具はいつも6個なのになぜ今日は2個少ないのか、というむしろ良くその個数が同じで仕込みをしていることに気が付いたな、と褒めたくなるほどの小さな切り口を利用してクレームを付け、新しいものを作り直させられました。その後も接客をしていたアルバイトの態度が気に食わないといって閉店まで店長に文句を言いつづけ、あげく気分を害したから家に持ち帰るだけのスープをよこせと主張しはじめました。僕がいたキッチン内では「その客、スープ好き過ぎだろ。」って少し半笑いでしたが、相手は真剣なので店長はタッパに入れて丁寧に差し上げる対応を選びました。

その圧力の掛け方はとても怖いものです。客ハラの当事者じゃないのに10年経った今も忘れないほどですからね。

 

ノックエアーこのデザイン!こんな発想が羨ましい。

 

散々ブチ切れ後のインカムぶん投げ事件

これだけで、あー分かる!!って航空会社のスタッフさんに思ってもらえて、心が少しでも和らいでくれたら嬉しいです。インカムというのは小型のトランシーバーのことです。マクドナルドやスターバックスとかの店員さんが、作業しながら片耳にイヤホンを付けて誰かと喋っていたらそれがインカムです。

その日、旅行の帰りに利用した関西空港周辺は天候が突然悪化して、搭乗前の待合所で予想外に長いこと待たされていました。僕はまだフレッシュで熱い航空管制官でしたので、あの飛行エリアの影響かなー、今すぐ出発してもこれじゃ到着空港周辺で空中待機だろうなー、とか想像をしながらじっと待っていました。

 

そこで、ふと気がつくと一目で異様と分かる雰囲気で文句を言っているお客さんがいることに気が付きました。

相手の女性は萎縮する自分を抑えながら、理不尽な要求に謝りながら対応していました。

 

その声は怒りとともに大きくなっていき、そのスタッフさんにはどうしようも出来ないところまで来ています。飲食店時代の忌まわしい記憶が呼び起こされ、もし手が出たら止めに行こうと思って気にかけていた矢先、

 

バチーンと何かが叩きつけられる音が響きました。

人の話を聞くならイヤホンを取れ!と怒号も飛びました。

 

インカムを使って搭乗客の状況を誰かに伝えていただけなのに、それを奪われて床に叩きつけられたのです。それでもそのスタッフさんは、自分を見失わないようにそれを冷静に拾いあげて何とか立っているのが精一杯、のように見えました。すぐに上司と思わしき方が出てきて説明を始めたら、客ハラ得意のいつもの満足ストーリーです。

 

結局、その人が言っていたのは、乗り換えで関西空港を利用しただけなのに悪天でこれだけ遅れるなら預け荷物を返してくれ、といった内容でした。預け荷物を飛行機から取り出すなんて、車のトランクに取り行く感覚で言う人がいるだけ残念です。

 

で、いつ動くのかいつ動くのか、いつ飛行機が動くかも分からないのに良くプロとしてエアラインで仕事できるな、とはっきり聞こえましたが、僕からすれば無知の塊をたださらしているようなことを延々言っているだけですので、一言いわせていただきます。

 

エアラインに遅延の状況聞いても無駄ですよ。

飛行機の故障で遅れているとか内部事情が理由でないのなら、そういう遅延状況を聞くだけの行為はむしろオペレーションが崩れて尚更遅れるだけで、正確な時間はどうせ分かりっこありません。

今頃、管制官が必死で交通状況を見ながらパイロットに説明してる真っ最中ですから。狭い飛行機内で待たされている人もいるのだから、自由にトイレも行ける待合室にいるだけマシと考えてください。

特に、突然の変化による悪天候は言わば天災に近い出来事と捉えてほしいものです。飛行機の安全を考えると1〜2時間くらいの遅延なら安いものです。

 

ちなみに、遅延が起こる原因は天気の良い悪いだけではありません。なぜ飛行機は遅延するのか、というテーマはこのブログで大きく扱う一つのトピックです。理由は多岐に渡りますが時間をかけて一つずつ、航空機遅延の理由について分かりやすく伝えていきますので、今しばらくお付合いください。

 

ターミナルでごった返す旅客を無事に飛行機へと誘導できるだけで、エアラインのグランドスタッフさんはプロとして十分です。

遅延の正確な状況についてどうしてもお知りになりたい方は、航空無線を聞いてパイロットと管制官の通信を理解出来るまで、このブログを熟読してくださいね。

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